慢性気管支炎や肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患の際に気道を広げる目的で処方されるのがオンブレス吸入用カプセルです。

オンブレスについて作用機序や特徴をまとめました。

有効成分・LABAとは?

オンブレス吸入液の有効成分は1カプセル中にインダカテロールマレイン酸塩が194μg(インダカテロールとして 150μg)含有されています。

インダカテロールは長時間作用型β2刺激薬とよばれる気管支拡張薬で「long acting β2 agonist」の頭文字をとってLABA(読み方:ラバ)と呼ばれます。

インダカテロールは長時間(24時間)にわたり、気管支を広げる作用があることから1日1回で使用される吸入薬です。

作用機序(メカニズム)

オンブレス吸入用カプセルの有効成分であるインダカテロールがCOPDで狭くなった気道を拡張させます。

気道にはアドレナリンβ2受容体という部分が存在するのですが、アドレナリンβ2受容体が刺激されると気管支平滑筋が弛緩し、気道が拡張します。

インダカテロールはアドレナリンβ2受容体を刺激することで気管支を広げ、息切れや咳、痰などを抑えます。

うがいの必要はある?

オンブレス吸入用カプセルはステロイドではありませんので吸入後うがいの必要はありません。

しかし薬剤師によっては口の中に薬が残るのを避けるためにすべての吸入薬でうがいをするように指導されるケースもあります。

うがいをする時は口の中を「クチュクチュ」、のどを「ガラガラ」10秒2回ずつ行えば十分と考えられます。

主治医や薬剤師からの指示に従うようにしてください。

作用発現時間・作用持続時間

製薬メーカーの資料によると、ヒトの気管支にオンブレス(インダカテロール)を投与したところ、7.8分で作用が発現したとのことです。

また持続性があり24時間効果が持続します。

頓服で使用できる?

息苦しい時など、オンブレス吸入用カプセルを頓服で使用することはできません。
オンブレス吸入用カプセルは長時間作用型β2刺激薬といわれ、維持療法として使われます。