夜眠れない時など 不眠症に処方される睡眠薬がレンドルミン(成分名:ブロチゾラム)です。

レンドルミン

出典 ベーリンガーインゲルハイム

 

レンドルミンは短時間型に位置づけられる睡眠薬で、入眠障害や一過性の不眠に対して処方される傾向にあります。

またレンドルミンは錠剤だけでなく口腔崩壊錠(OD)といって口の中で溶けるタイプも存在します。

「ジェネリック医薬品は効かない?」
「レンドルミン服用中にお酒を飲んでいい?」
「依存性はある?」
「授乳中だけど服用していい?」

といった患者さんから聞かれる質問を中心にレンドルミンについてまとめてみました。

ジェネリック医薬品(後発品)との違い・効かない?

レンドルミンはジェネリック医薬品が多くあります。

ブロチゾラム+メーカー名の名前で、サワイ製薬トーワ薬品日医工などから発売されています。

有効成分はレンドルミンもジェネリック医薬品も全く同じですが、添加物が異なるため効き目が違うと訴える方がいらっしゃいます。

特に睡眠薬は思い込みにも左右されますので

ジェネリック=効かない

と思う患者さんはジェネリックに変えて効かなくなったと言われる傾向にあります。

効果・tmax・持続時間・半減期

レンドルミンは飲み始めて15分~30分で効き始めます。

飲み始めてから血中濃度が最大になるまでの時間をtmax(ティーマックス)というのですがレンドルミンのtmaxは1~1.5時間となっています。

薬の血中濃度が最大に達したあと、半分ずつに分解される時間を半減期またはt1/2(ティーハーフ)というのですが、レンドルミンの半減期は7時間となっています。

つまりレンドルミンを服用して1~1.5時間で効き目が最大になり、7時間間隔で半分ずつに分解されていきます。

レンドルミンの効き目自体は7~8時間とされています。

アルコール(お酒)との飲み合わせ

「今度飲み会があるけど飲酒しても大丈夫?」

患者さんからよく聞かれる質問です。

製薬メーカーの説明書によるとレンドルミンを服用中は極力アルコールは避けることが望ましいとされています。

鎮静作用,倦怠感等が増強されるおそれがあるので,アルコールとの服用は避けさせることが望ましい。

引用元 レンドルミン添付文書

飲み会など付き合い程度で飲むのは問題ないかと思いますが、飲酒後にレンドルミンを服用する場合はふらつきなどに注意する必要があります。

依存性・離脱症状

レンドルミンはベンゾジアゼピン系の睡眠薬に分類されマイスリーのような非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に比べ依存性があるとされています。

そのため、必要以上に多く服用するのは避けなければいけません。

レンドルミンを服用して効かない場合は自己判断で飲む量を増やすのではなく、主治医に相談するようにしましょう。

また長期に連用していて急に服用を中止した場合、反跳性不眠といって不眠が悪化したり、イライラ感や妄想、震えなどの離脱症状がでることがありますので、長期連用から減量する場合は慎重に行わなければいけません。

授乳中の服用は?

「レンドルミン服用しているけど授乳しても大丈夫?」

といった相談を受けることがあります。

製薬メーカーの説明書では「授乳を避けること」とされています。

授乳婦への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること。

授乳中の投与に関し,次のような報告があり,また新生児の黄疸を増強する可能性がある。

1) 動物実験で乳汁中に移行することが報告されている。
2) ヒト母乳中へ移行し,新生児に嗜眠,体重減少等を起こすことが,ベンゾジアゼピン系 薬剤 (ジアゼパム) で報告されている。

引用元 レンドルミン添付文書