CKDという言葉を聞いたことがありますでしょうか?

CKDとは、Chronic(慢性) Kidney(腎臓 )disease(病気)の略語で、

腎機能の低下や尿にたんぱくが混ざるといった症状が慢性的(3ヶ月以上)持続した状態をいいます。

CKD(慢性腎臓病)の定義

CKDの定義は下記の通りです。

①尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害が明らか、特に0.15g/gCr以上の尿蛋白(30mg/gCr以上のアルブミン尿)の存在が重要

糸球体濾過量(GFR)<60ml/分/1.73㎡

①、②のいずれか、もしくは両方が3ヶ月以上持続するとCKDと診断されます。

CKDステージ別症状と治療

日本腎臓学会のCKDガイドラインによると、CKDは下記の1〜5のステージに分類されます。

CKD
ステージ
eGFR症状治療法

ステージ1
ステージ2

ステージ1
90以上
ステージ2
89〜60 

・自覚症状がほとんどない
・蛋白尿
・血尿

生活改善
食事療法
薬物療法 
ステージ3 59〜30・夜間に何度もトイレに行く
・血圧の上昇
・貧血になる
生活改善
食事療法
薬物療法 
ステージ429〜15 ・疲れやすくなる
・むくみがでる 
生活改善
食事療法
薬物療法
透析療法
腎移植の準備 
ステージ5 15未満 ・食欲が低下
・吐き気がする
・息苦しくなる
・尿量が少なくなる 
生活改善
食事療法
薬物療法
透析療法
腎移植の準備 

 

高血圧・糖尿病・脂質異常症は特にCKDに注意

CKDは糖尿病や高血圧などの生活習慣病と相互に悪影響をもたらし、生命の予後を悪化させてしまいます。

脳卒中や心筋梗塞、心不全などの原因となりますので、CKDは放置せず、早めに対応する必要があります。